フォレストガーデン

小さな庭が恵みの森に

今回は私たちの暮らしの中で夢中になって取り組んでいるフォレストガーデンについてご紹介いたします。

フォレストガーデンは、生命の多様性やその循環によって育てた野菜を、その日の食卓に必要な分だけ摘み取っていくライフスタイルです。

野菜やハーブが茂り、たくさんの生き物が舞い踊る空間はとても心地が良いのです。

あなたの人生を変える可能性を秘めているフォレストガーデンの魅力をぜひご堪能ください。

野菜とハーブと果樹

私たちはフォレストガーデンを

「森のように自律的に植物が育つようデザインされたガーデン」

と表現しています。一般的な「畑」とは少し様子が違いまして、

野菜、ハーブ、樹木、雑草などたくさんの種類の植物を混植し、そこで多様な生態系を育んでいくやり方です。

うまく機能しているフォレストガーデンは植物が自律的に成長していきますので、水やりや施肥、耕うんなどが必要ないか、最小限で済むんです。

これらの作業は、出来るだけそこに存在する生態系に任せます。

例えば、耕すのはミミズや虫、植物の根っこが担いますし、保水は土を覆う植物が担います。

肥料に関しては命を終えた植物や動物が堆積して腐植になったり、窒素固定菌が担ってくれます。

「野菜を育てる」という感覚よりは、

そこに存在する全ての生命が活動しやすい環境をつくる

とにフォーカスをします。

その空間はたくさんの植物で溢れていて、私たちはその日の食卓に必要な分の野菜を摘み取ればオーケーです。

我が家の場合は、食事の準備の時間になると裏庭に野菜を摘み取りにいきます。毎日採れたて新鮮な野菜を食べています。

命の循環

フォレストガーデンの魅力は「生命」の多様性とその循環にフォーカスして植物を育てること。

私たちは生命で舞い踊るフォレストガーデンが大好きです。

植物だけではなく、ミミズや虫、トカゲ、カエルなどいろんな命がここに住んでいます。

最近で言いますと春先はミツバチなどもたくさん飛んでいて、とても賑やかです(ミツバチって本当に可愛いです)。

私たちの場合、ガーデンでは作業時間よりも生き物を眺めている時間のほうが圧倒的に長いです。

端から見るとボーッとしている人にしか見えないかもしれません。笑

フォレストガーデンでは、野菜を育てるというよりも「生命が活動しやすい空間をつくる」ことにフォーカスをします。

多様な植物や動物がここで生まれ、いずれ命を終えて土に還るという循環を繰り返します。

命を終えて堆積していく生命が土を肥やし、植物を育ててくれるんです。

なので、一般的な家庭菜園のように育てた野菜を全部収穫するということはせず、食べない分はそのまま土に還します。

住宅街の
フォレストガーデン

我が家のフォレストガーデンは

作付け面積9㎡

というとても小さなスペース。

自宅の20㎡の裏庭に9㎡のレイズドベッド置いて、小さな森を創りました。

住宅街の中で、建物やコンクリートに囲まれた空間でも大丈夫です。むしろ小さな空間のほうが管理しやすくてオススメです!

狭いと感じると思うかもしれないですが、現在夫婦2人分の野菜の大部分はこちらのガーデンで収穫しています。

自給率としては6〜8割くらい。時期によって変わりますが、私たちとしては満足感の高い自給率です。

我が家のフォレストガーデンでは

大根、葉大根、ルッコラ、春菊、ほうれん草、高菜、スティックセニョール、スナップエンドウ、そら豆、ブロッコリー、キャベツ、ハクサイ、トマト、玉ねぎ、ニンニク、なす、かぼちゃ、エンツァイ、じゃがいも、チマサンチュ、オレガノ、いちご、菜花、オカワカメ、ワケギ、エゴマ、紫蘇、オクラ、モロヘイヤ、ニラ、ネギ、バジル、パセリ、ラベンダー、レモンバーム、マリーゴールド、シロツメクサ、クリムゾンクローバー、レモン、柿、ブドウ、ポポ、オリーブ、松、スベリヒユ、ギョウジャニンニク

などなど、今改めて書き出してみると書ききれないほどのたくさんの植物を植えています。

フォレストガーデンで最も大切なのは植物や動物の関係性をうまくデザインすることでして、そこに存在する生命が多種多様なほどうまく機能します。

理想的なのは、常に食べられる野菜が茂っている状態ですね。

我が家は福岡ですが、温暖な気候であれば冬の間もずっと収穫することが出来ます。

たくさんの種類の野菜やハーブを育てますので、何より嬉しいのは食生活が充実することです。

不思議なことにフォレストガーデンでは野菜の病気や虫食いも少なく、安心で美味しい野菜が採れます。

皆さんも、身近にちょっとした空間があればぜひ小さなフォレストガーデンを作ってみてください。

ライフスタイルや食生活がステキな方向にがらっと変わると思います。

動物や植物の特性をうまく活用したり、何度も収穫できる野菜を育てたり、空間を上手に使ったり、いろんな創意工夫でたくさんの恵みを受け取ることが出来ます。

お読みいただきましてありがとうございました。